9.10.2011

師の教え_23

"Name and form"


カラスが2羽、ビスケットをついばんでいます。


カラスAとビスケットの共通点の数と異なる点の数をカウントし、同じようにカラスAとカラスBの共通点の数と異なる点の数をカウントして比較します。


私たちの素朴な直感だと、カラスどうしの方が、共通点が多くて異なる点が少ないに決まっていそうですが、結果は「同数」。


「カラスAとカラスB」、「カラスAとビスケット」は、まったく同じだけ似ていて、まったく同じだけ異なるのです。


ニンゲンは、自分の都合で世界を細かく切り分けて、それぞれのパーツに名前をつけました。


「カラスAとカラスBは同じモノだから同じ名前」
「カラスとビスケットは違うモノだから違う名前」


..は、残念ながら間違い。


ニンゲンは、世界を切り分けると同時に、切り分けのルール(=どこに線を引くか)も決めました。


つまり、世界にformを与えたのです。


ニンゲンのエゴによってnameとformを与えられた世界は、その目的どおりニンゲンに快楽をもたらし、その歪みによって必然的に苦悩をもたらします。


私たちは、nameとformでスキマなく作り上げられた世界が大好きです。本当はスキマはたくさんありますが、名前が付いていないところは見えません。


nameとformの世界から踏み出すことがヨガ。


ghost writer