白い紙に、15cmくらい離して黒い丸をふたつ描いて、片眼で片方の丸を見ると、もうひとつの丸が見えなくなるポイントがあります。
しかし「見えなくなる」という表現は正確ではなく、
「周囲の白い紙と同じに見えてしまう」
というのが正確です。
もうひとつ例を..
アニメーションのフィルムを、最初ゆっくり、だんだん速く再生すると、動きの途切れが認識出来なくなるポイントがあります。
「途切れがないように見えてしまう」
のです。
つまり人間は、知覚出来ないものを、
「知覚出来ない」と認識するのではなく、
「とりあえず周囲(前後)と同じだろう」と想像で補って、しかも補ったことに無自覚です(重要)。
私たちの脳と感覚器官の能力には限界があって、世界をすべて知覚・認識することは到底出来ません。
私たちが見ている、途切れのない世界は、相応の部分を想像によって補われた世界です。
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