8.14.2011

タイのお坊さんの話

ヒンズー教でも、小乗仏教でも、大乗仏教でも、無執着は絶対の教え。


聖職者は、一枚の布を纏い、一杯の鉢に入るだけの施しを食し、なにも蓄えません。


獣肉を食べません。


配偶者を持ちません。


お金を数えません。


週に一日、それ以外の日も午後はものを食べません。


もちろん、ローカル・ルールがあり、何百年もかけて何千キロも伝わるうちに、細かいところが変わり、規律はきつくなったりゆるくなったりします。「布一枚」が可能なのは、暑い国ならではです。


タイのお坊さんが、東京でたくさんの日本のお坊さんを前に講話をしたときのこと。お話の後で、日本のお坊さんが質問をしました。


「私たちは僧侶として、いかにXXすべきか?」


とか、そういう質問だったそうです。
通訳が一瞬息を飲んだ後に口にした回答は、


「あなたがたは僧侶ではないので、そのようなことを気にする必要はありません」


だったそうです。


集まったお坊さんの中には、妻子を持ち、自動車を運転してやって来るひともいたのかもしれません。それを見たタイのお坊さんは、まさか仏僧の集まりだとは思わなかったのかもしれません。


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