8.15.2011

インドの教え_13

海外の、サプライズなカルチャー・ギャップのひとつに..


野生動物への接し方


があります。
リシケシュはヒンドゥー教の聖地であるせいか、他の土地より明らかに優しさを感じます。


ニンゲンは、野生動物を完全に守ることは出来ません。


一部のヨギや、インドのある宗教の人たちは、微生物を踏まないように地面を歩くことさえ避けますが、それはやはり例外で、通常はどこかで線引きをします。


線は、小鳥やリス、犬や猫、鶏や豚や牛、いるかやくじら、魚やエビやイカやタコ、蚊やゴキブリの上に引かれています。


外国で、ニンゲンが小鳥の巣を壊しているのを見ると、どきっとします。日本でも、ずらっと並んだ乳牛が抗生物質たっぷりのえさを食べているのを見たり、ペットショップから幼年期を過ぎた犬や猫がいなくなると、どきっとします。


捕鯨をめぐる国際会議に出席(本当)した日本人の友人に、交渉相手国の出席者の論理が「かわいそうだと思わないのか」というレベルで困惑した、と聞いたことがあります。


少し長くなりますが、続けます。


バングラデシュでは、高いお金を払って山岳系少数民族から豚肉を買っている日本人ビジネスマンに会ったことがあります。


リシケシュにも、野良犬に食べものを与え、病気を治し、避妊を施している西洋人が住んでいます。


こんな喩え話があります。


「現代の日本にやってきた架空の超先進国のNGOが、綿密な調査のあとに、『この国では、10歳未満の子供達が年間に平均1.5回風邪をひく。これを我が国の技術でゼロにしよう』と決定し、数千億円の予算を立てて、本当にゼロにしてくれた」


..とすると、微妙。


東南アジアの小国で、青年協力隊がモデル村を決め(借金まみれの貧しい村だったそうです)、一年間の集中援助をして、コメの生産を2倍にしたことがあります。


村の人たちは本当に感謝をし、翌年にはコメを作らなかったそうです。


私の所属していた慈善団体が、バングラデシュの水道のない村に井戸を作ったとき、村人は「とてもおいしいので、たまに飲んでいる」と言いました。


日本は経済力も平均寿命も世界トップレベルで、国民幸福度が異様に低いという稀有の国家です。


「日本人に生まれたかった」という外国人にはひとりも会ったことがありません。「日本みたいにしてあげる」というのは、あまり喜んでもらえなさそうです。


価値観は、私たちニンゲンの想像をはるかに超えて、 バラバラです。


海外に出たら、カルチャー・ギャップに目を向けましょう(テーマがでかすぎてまとまらなかった..)。


ghost writer