10.14.2011

書の教え_35

マハラジ:身体との自己同一化は幼児にとってはいいかもしれないが、真の成長は身体との自己同一化を離れることにあるのだ。


子供は、文章を話す前にモノの名前を覚え、その前に同じ形をしたモノは同じ名前を持つことを知り、その前にモノに名前があることを知り、さらにその前に「自分と自分以外」という最初の区別を行います。


彼は、何もないまっさらな世界に「自分の身体」という境界線を描きます。


この最初の境界線は、強力なメタファーとなって「自分の意識」という境界線を産みます。自我の成立です。


恣意的な境界線によって整然と分類され、それぞれの部分が分かりやすく恣意的に名付けられた世界は、この自我を基礎として築き上げられます。


オトナになった私たちは、目を閉じて心を鎮め、ひとつひとつ紐解くようにしてこの巨大な建造物を解体し、この世に生まれて最初にひいた境界線、つまり身体と真我の同一化を放棄するに至ります。


ー "I am that" ニサルガダッタ・マハラジとの対話


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