胸を掻きむしられるような光景も、荒々しく心を痛めつける光景も、皆無であった。
穏やかに昇華された悲しみだけがあった。
2. 尊厳
水と食糧を求める、整然とした行列があった。
攻撃的な言葉も、粗野な行動も目にすることはなかった。
3. 能力
例えば信じられないレベルの建築技術。建物は大きく揺れたが、倒れなかった。
4. 優雅
人々は、その時に必要なものだけを持ち帰っていた。そのため、誰もがなにかを手にすることが出来た。
5. 秩序
商店には略奪する者はなく、道路にはクラクションも割り込みもなかった。
6. 犠牲
50人もの労働者が、海水を原子炉に注ぐために事故現場に残っていた。彼らに報いる方法がこの世にあるだろうか?
7. 優しさ
レストランは値段を下げていた。放置されたATMに関心を示す者はなかった。強い者は弱い者を助けていた。
8. 躾
老人から子供まで、すべての人々が何をすべきかを知っていた。そして彼らはそのことだけをしていた。
9. メディア
恐るべき我慢強さを見せた。扇動的なニュースはなく、冷静な報道だけがあった。
10. 良心
停電で商店の照明が落ちると、人々は品物を棚に置き、静かに立ち去っていた。
S. アシュラムで開講中のYoga Vedanta Forest Academyの校舎の掲示板に貼ってありました。
ものすごい大災害の中で、人間の尊厳を持って振る舞えるということが、インド最高峰の良心を揺らしました。
9.19 ghost writer