「すべての心的概念、すなわち存在、不在、誕生、死去、出現、消滅、訪れること、去ること、汚れ、清らかさ、増大、減少は、我々の知覚と、心的作用としての識別が生んだものである」
そういった非実存を、抵抗するメンタル・パワーを抑えながら、ひとつひとつ消していくと、最後に唯一絶対の実存だけが残ります。
唯一絶対の実存は、偏在する意識であり、主体と客体の二重性、すなわち意味が発生するための基本条件さえ必要としません。我々が世界を認識するのに必要な「意味」は、そこにはありません。
なぜなら、心的概念の集合体である「世界」は、認識する価値がないだけでなく、覚醒を強力に妨害するものであり、我々のすべての苦悩の原因だからです。
抵抗をやめないメンタル・パワーとは、すなわち「意味」によって世界と自分の境界線が確立されていなければ不安、という根源的で手強い欲求によるもの。
この境界線が不本意に揺らぐと、人間は精神が不安定になることがあります。不安定にならないためには、自我を支えている境界線が無根拠であることを、まず理解。
自分と世界を形作っている心的概念と、自我を支えている境界線を、ゆっくりゆっくりひもといていく作業が、日々の瞑想です。
V師の残してくれたプリント・アウト5枚目"Realization"より。
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